バブル期からの流れで今も高いところはあるが、安くなったゴルフ場も多い
このところラウンド中に茶店に立ち寄ることはほとんどないのですが、先日のラウンドは風が強くて手が冷たくなってきたので、手を温めるために350ミリリットルのペットボトルのホットコーヒーを購入しました。
精算後に料金明細を見たところホットコーヒーの料金が330円になっていたので、「今でもそんなに高い料金を取っているの!?」と軽くイラッとしました。
そのゴルフ場は山奥にあるわけでもなく、入り口を出てすぐのところにコンビニエンスストアもあります。その店では130~140円で販売している商品です。なぜゴルフ場のドリンクは高いのでしょうか?
ゴルフ場関係者に聞いたところ、「今でもドリンクで高い料金を取っているゴルフ場は、バブル期に設定した料金を変更しないまま、そのままの流れで現在に至っているのだと思います。ただ、多くのゴルフ場はバブル崩壊後のプレー料金変更にともない、ドリンクの料金も変更しています」とのことでした。
「ウチのゴルフ場はペットボトルのミネラルウォーターが150円、ソフトドリンクが160円です。平日5000~6000円、土日1万円のプレー料金に対して、ミネラルウォーター200円、ソフトドリンク300円というのは高過ぎますから、コンビニエンスストアに近い料金で販売しています」
そのくらいの価格設定であれば、ゴルフ場のドリンクが高いという印象を持つことはなくなりそうです。
最近はゴルフ場の茶店に人員を配置せず、自動販売機の設置のみにしているところが増えています。自動販売機の料金も、高いところもあれば、比較的安いところもあります。その販売価格もゴルフ場が決めているのでしょうか。
「価格を決めるのはゴルフ場です。自動販売機に関しては、ゴルフ場が商品を仕入れ、販売価格を決めて売り上げを管理するケースと、ゴルフ場は商品を仕入れず、販売個数に応じて販売手数料や協力金みたいな形で売り上げの一部を受け取るケースがあると思います」
「ただ、いずれにしましても売れなければお金が入ってきません。ドリンクが高いと売れませんから、そんなに高くできなくなってきているというのが現状です」
ドリンクが高いのでマイボトルを持参するゴルファーが増えている
また、ドリンクが高いゴルフ場が少なくなってきた理由として、前述のゴルフ場関係者はマイボトルを持参するゴルファーが増えたことを挙げます。
「お客様が100円でも安くプレーしたいという流れの中で、ゴルフ場のドリンクは高いからということでマイボトルを持参するようになりました。そうすると高い料金のままでは売れませんから、安くなってきたのだと思います」
マイボトルを持参する人が増えたのは節約のためだけではなく、SDGs(エスディー・ジーズ=持続可能な開発目標)が2015年の国連サミットで国際目標として採択され、ゴミを減らして地球環境を守るため多くの人が生活スタイルを見直すようになったという影響もあります。
「ですからウチのゴルフ場ではSDGsのコンペを開催しました。飲料メーカーさんに協賛していただいて、コンペ当日にマイボトルを持参すると水とお茶をサービスしますというのをやってみたところ、皆さん喜んでくださいました」
「ゴルフ場としましても、ドリンクが1本売れても数十円の話ですから、今後はゴルフ場から出るペットボトルのゴミの数を減らすとか、SDGsにつながることが何かできないかと考えているところです」
ゴルフ場はスポーツ施設ですから水分補給のためのドリンクを販売するサービスがなくなることはないでしょうが、ドリンクの料金設定や提供方法はもしかしたら時代の流れとともに今後は変わっていくのかもしれません。
最近は安くなったのに…ドリンク価格が高いゴルフ場がいまだに存在するのはなぜ? - e!Golf(イーゴルフ)
Read More
No comments:
Post a Comment